三窯陶芸家 阿部春弥父の背中を感じて基本的に考えないで行動するタイプなので、特にこうしようと思って行動はしてきませんでした。ただ通っていた瀬戸の学校の先生が「モノづくりは自分で考えてやっていかないと意味が無いよ。」その時は意味が分りませんでしたが、弟子入りし師匠の作るものの準備などをして3年間修業。自分で考えたものを作ってみたい、形にするのは楽しいだろうなと思い、その後独立を決心。
やってけるかどうかではなくやってやるって感じで…。今振り返ると失敗を恐れることなく制作活動をしてきたと思います。
父親( 不二見窯 阿部良雄氏) の影響は全くないわけではなく、ずっと背中を見てきたわけなので、入りやすさはあったと思います。
インスタはイメージの共有インスタグラムは、このお皿を紹介したいと思ったときはそれに合う料理を作り、普段の料理を載せるときは料理に合うお皿を選びます。このお皿はどう使うのかなと思った時にイメージがあると使い方が分かってもらえるし、このお皿がほしいなと思ってもらえるとうれしいです。
インスタグラムのテーマは「イメージの共有」です。
器を買ってくれた人が「これってどうやって作るのですか」って聞かれたときに「削って作るのですよ」っていってもイメージが共有できない事が多くあります。なので、僕は完成品より製造途中のものを載せることが多いです。完成のものは実際見られるので…。器の乾燥具合では削る力はいくらか変わってきます。場合によっては刃物で削れない事も…そういったことまで伝えたいと思っています。
快適な新工房での作品作り工房に求めたのは広さです。前の工房は今の工房の半分くらいの広さでやっていました。そうすると、棚板に置けなくなった器をあっちへこっちへと持って行くなど無駄な作業もあったのですが、今は効率も上がってよりよい環境で作品作りができます。
作品と信念に真摯に向き合って。今後の展開はそうですね…
色はこれからも少しずつ増えてくと思います。ただ、作っているのは「器」という道具なので、料理を盛ったらおいしそうに見えるように色も展開していきたいし、使ったときにきれいであるようにというのは忘れないように心がけています。
ビックになって! !手作りの仕事は今日出来ない事が明日いきなりできるようになることはありません。「出来ない事をずっとやっていたら気が付いたら出来るようになっていた」だと思いますので一つ一つその時作るものに関して真摯に向き合っていくこと。その積み重ねで10 年後20 年後、いい仕事が出来たらいいなと思います。